まるログ

丸顔の会社員のライフログ

ダイアログ・イン・ザ・ダーク

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ダイアログ・イン・ザ・ダークへ行ってきました。場所は外苑前。
光が完全に遮断された真っ暗闇の中で、90分を体験する、とても刺激的な時間でした。

普段の生活は何かしら光が存在するわけで、完全な真っ暗闇というのはもちろん初体験。普通の暗闇みたいに慣れてくればだんだん目が見えてくるとかじゃなくて、本当に最後まで何も見えず、平衡感覚がおかしくなる。目をつぶっていてもあけていても変わらないその感覚になれるのに時間がかかった。
そして当たり前のことだけど暗闇とは静寂ではないことに気付いた笑。あくまで視覚が暗闇になるのであって、音、匂い、触覚はそのまま。漫画で見るような静寂の世界で神経を研ぎ澄ませる、などではない笑。暗闇でざわざわしている状態はかなり気持が落ち着かず、意識を他の感覚にすぐ集中させるのが難しかった。

初対面の人たちと10人グループを組み、ニックネームをつけあい、声を掛け合い手をつなぎ、広い空間を進んでいく。最初は耳に頼っていたんだけど、10人もいると耳だけで人を判別することは全然できず、触覚や嗅覚など全身をフル動員する。普段の満員電車レベルでグループ密着しながら初対面の人たちと手をつないだりとか肩を組んだりとか、見えてたらさすがにできないな。
たぶん割と会場も広くて芝や坂や池やブランコ、しまいにはお店とかあった。みんなで名前や場所を言い合い、ブランコ乗ったりとかして遊ぶ。真っ暗闇で鬼ごっこというすごい課題が出たけど、結局全員時間内に捕まった。あれよくできたよな。。。さらにバーに入って席に座って注文してお金を払って出てきたものを食べて、というハイレベルなこともしました笑

よかったのは、暗闇体験以外にもコミュニケーションの勉強になったこと。今回10人パーティーだったけどもちろん誰も見えないので、声を上げないとこの場にいるのかいないのかわからない。言わなきゃわからない、というのはもちろん普段から言われることではあるけど、視覚がない場だと本当にその人は存在しなくなる。たとえば立ちあがる時でも「○○立ちます!」と言わなきゃわからない。常に思ったことを口に出していかなくてはいかず、これはとても良いトレーニングだと思う。そんな環境で10人もいると言葉のコミュニケーションだけでの存在感の違いが出てくる。そして言葉のリーダーが出現し、各々役割をもった集団が構成されてくる。これはすごく良い勉強になった。この仕組を使った企業研修もしているらしいがほんとオススメ。

今回アテンドをしてくれたのは視覚障碍者の方だったんだけど、鬼ごっことかの間も常に我々がどこにいるか把握していたし、グループのメンバーの年齢や身長なども大体わかっているみたいだった(というか真っ暗闇のバーで皿洗っていた!)。彼には我々には全然見えないものが見えているんだろうな。参加者の人たちも看護学生や教員の人など、実際に仕事の現場に役立ちそうな人たちも来ていた。

良い経験をしました。季節により趣向がいろいろ変わるらしいし、今度また行ってみよう。

www.dialoginthedark.com